2012.06.22の読売新聞朝刊の記事
南スーダンでは、ウクライナ侵攻が始まった2月以降、主食の穀物ソルガムが最大59%値上がりした。国連によると、774万人の食料が不足し、うち8万7000人が命の危険にある。と報じている。
南スーダンの人口は1119万人(2020年)だから、何と国民の約70%が食糧不足の状態す。驚きです。
食料自給率40%に満たない日本、円安も150円以上という話もあり、今度猛烈な物価の値上がりは避けられず、充分な食糧を買えなくなり、電力の節約も強いられ、暑さ寒さの中でひもじい思いをする事になるのでしょうか。
そもそも金に物を言わせて世界の食料を買い集めて来たのですから、円の力が弱くなると十分な食糧は買えない。また、金持ちの国が日本より高い金を出して買い集めます。
世界の食糧状況は大丈夫なのだろうか。
前から気になっていた事なので、調べてみました。興味深い記事(リポート)を見つけました。
『時の話題 世界人口70億人を突破・・地球はどれだけの人口を養えるのか』(2012.02.14)
石弘之著
以下は、この記事の抜粋です。
・国連は「2011年10月31日に70億人目の赤ちゃんが生まれた」と発表した。人口統計には大きな誤差があり、この日は象徴的な意味で設けられたものだ。だが、世界人口がほぼ70億人に達したことは間違いない。人口増加の速度は今後にぶるとはいえ、2050年には93億人に、2100年に101億人になるまで増加がつづく、と国連は予想する。
・地球上の食糧生産の可能量から割り出sすと、扶養限界は約4億人から100億人の間に収まる。その中間値をとると70億人で、ほぼ限界ということになる。
・国連食糧農業機関(FAO)の試算では、地球が扶養できる人口は、1990年の農業生産水準を前提にして、「米国的食生活」23億人、「欧州的食生活」41億人、「日本的食生活」61億人、「バングラデシュ的食生活」109億人、「生存ぎりぎりの最低生活水準」では150億人、としている。だが、全人類が「インド的」「バングラデシュ的」生活水準に甘んじられるとは思えない。
・現在、世界人口は年間8000万人ずつ増加している。現在の1人あたりの農地面積は0.23haだから、毎年新たに必要な農地は1840万haになり、これは日本の面積の半分に相当する。2050年の世界人口の93億人を養うには、21億haの農地が必要である。農業生産性が変わらないとすると、現在の1.4倍になる。つまり、これから4割の農地を増やさないと人口は養えなくなる。その一方で、農地は宅地や工場用地など非農地用途への転用、過剰耕作や塩類の蓄積による土壌劣化などによっ
て、毎年2000~3000万haが失われていると推定される。
地球の将来は、悲観的にならざるを得ないですね。政治家達はこのことを真に理解しているのでしょうか。場当たり的で、とても真剣に取り組んで入るとは思えません。食糧自給率が少しも改善していないことが明らかな証拠ではないでしょうか。
都市伝説の「世界人口削減計画」も真剣身をおびてきます。
自分の食べる物は、自分で作り、少しでも自給自足の生活に近づけたい。とは思ってはいるのですが、私もぬるま湯に浸かっている蛙さんの仲間なのです。
最後まで、読んで頂いて有り難うございます。